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『日銀が持つ“黄金の魔法の杖”』

2016年1月31日「日曜日」更新の日記

2016-01-31の日記のIMAGE
 「不動産マーケットは日銀にコントロールされている」と言うと、異論も出るだろう。例えば、不動産会社は「街づくりを手がける自分たちこそが、不動産マーケットをコントロールしている」と豪語するかもしれない。すばらしい街づくりができたエリアとそうでないエリアとでは、当然、不動産価格の上昇率において大きな差異が生じてくる。  「丸の内」はその典型例である。ほんの十数年前までは、休日の丸の内はゴーストタウンのような場所であった。ところが今では、休日になれば観光客や買い物客でごった返すほど賑やかな街になっている。丸の内の大家さんである三菱地所の「丸の内再構築計画」が功を奏したからだ。  三菱地所の取り組みがなければ、「丸の内」の価値は今ほど高まらなかったであろう。つまり、不動産会社の努力によって、不動産価格を他のエリアよりも相対的に上昇させることは可能である。  しかしながら、再開発に成功したからといって、「不動産の絶対価格」が上昇するわけではない。あくまでも「相対価格」なのである。言い換えれば、不動産の絶対価格の上昇は、不動産会社の努力では実現することはできないのだ。  その理由は繰り返しになるが、不動産の絶対価格の変化は、日銀総裁のさじ加減(=バランスシートの増減) 一つで決まってしまうからだ。  日銀は不動産マーケットへのマネーの流れを直接的にコントロールでき、また「不動産価格が上昇するであろう」という「期待」やその逆も、世の中に与えることができる大きな力を持っている。つまり、日銀は不動産マーケットを自由に操ることができる“黄金の魔法の杖”を持っているのである。

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