トップ > 平成28年3月> 31日

誰が評価のコストを負担するのか

2016年3月31日「木曜日」更新の日記

2016-03-31の日記のIMAGE
 先日ラウンドテーブルの会合に呼ばれ、不動産市場に関する提言を行ってきました。まずは「中古住宅の金融機関による評価のスキームについて」です。現在、中古住宅に対して融資を行う場合、金融機関は現地確認を行っておらず、図面だけの判断、あくまで机上の判断を行っています。  このとき建物については、一律20年や25年でゼロとするのが一般的です。とりわけ投資用物件に関しては、12年でゼロなどというケースもあります。  こうした慣行を根本的にあらため、担保評価時にしっかりと現地の確認を行った上で、融資額や金利・期間などの条件について判断しましょうと提案しました。  とはいえ、金融機関はそうした担保評価機能を持っていません。そこで「不動産鑑定士が第三者的に評価を行う」のです。このとき課題になるのは「不動産鑑定士は建物についてあまり詳しくない」ということ。したがって、建物に関しては建築士などの有資格者が検査を行い、その建物検査報告書を不動産鑑定士に渡します。  不動産鑑定士は、建物報告書を勘案しつつ、土地・建物を一体として評価します。その評価報告書を見て、金融機関はいくらの融資を行うのか、あるいは融資期間や金利などの諸条件について判断するというわけです。  ここで課題になるのは「誰が評価のコストを負担するのか」ということ。私は、ここに当面予算をつけ、補助金を出せばよいのではないかと提案しましたが、会合では保証会社の保証料に含めることができるのではないか、という意見もありました。  また「評価のやり方は誰が決めるのか」という課題もあります。信頼感のある中古住宅市場を醸成するには、評価の手法についても市場共通の目安があったほうが良いでしょう。  アメリカでも、ファニーメイやフレディーマック、鑑定協会などが中古住宅評価のガイ ドラインやマニュアルを提供しており、アプレイザー(担保価値評価人)は、それらに基づいて判断しています。日本ならば、金融庁がガイドラインを出すのがいいと思います。 そしてこのガイドラインの元ネタは国交省が提供すればよいのです。これらの提言は、国交省が公表した報告書に記載されています。

このページの先頭へ