トップ > 平成28年10月> 17日

借地物件も悪くない

2016年10月17日「月曜日」更新の日記

2016-10-17の日記のIMAGE
私の中では投資の価値は崩れることなく存在し続けていたものの、借金が膨大であったために、1990年(平成2年)から2000年(平成12年)までに購入した物件は3つだけ。しかも金額は全て1000万台前半で、借地の一軒家が2戸と、借地のアパート1戸です。バブル期の勢いはどこへやら、といった感じ。そのうち1戸は、馬込のマンションを売却した後の自宅であったために、現在は手放しているのですが、残り2戸は未だに所有しており、原価はとうに回収していますが、現在でもとてもいい状態で機能してくれています。そこで、ここでは借地の良さを少し訴えさせてください。借地物件は、「担保にもならないし、不安定な権利なので、所有しても仕方ない」などと敬遠されがちですが、実はそうでもないのです。<メリット>①土地部分の固定資産税がかからない。②物件が安いので、利回りがいい。③地代はかかるが、その分を考慮しても価格が安価である。④他に担保を有している投資家にとっては、競合する投資家が少ないため(物件そのものが担保にならず、ローンを組みにくい)、価格の交渉が有利になる。⑤金融機関によっては借地物件でも融資してくれるので、購入方法を工夫すれば投資効率を大幅にアップさせることができ、個人の属性をあげる一助となる。<デメリット>①建物に担保権を設定することを許諾しない地主も多いので、金融機関がOKしてくれてもローンを組めないことがある。②借地権の更新の際に更新料がかかる。③地代がかかる。-こう書くと、いかにもメリットのほうが多いようです。しかし、融資を受けるのが難しいということは、やはり大変なこと。利回りのいい優良物件でも、手に入らなければ絵に描いた餅です。借地物件というのは、まさに諸刃の剣、功罪相半ばといった物件です。ただし、融資を受けにくいというイメージはあるものの、100%不可能というわけでもないのです。ですから、買い手の力量によっては大きく活かすことができる物件だと言えます。一般的に言われるように、「権利もないのに所持しても意味がない」といった既成概念は捨てて頂きたいと思い、書いた次第です。更に借地物件のイメージアップに努めるべく、物件の概要についても一軒家とアパートを1戸ずつご紹介しておきましょう。一軒家のほうは、条件だけなら非常に良いと感じたのですが、内見させて頂いた時に非常にビックリしました。お風呂がとてつもなく旧式のもので、まるで洞窟に忍び入るかの如き薄暗さの中に風呂釜があり、何と風呂釜の中心に柱が一本建っているのです。失礼ながら「このお風呂に入りたがる現代人がいるだろうか」と真面目に考えたものでした。ご夫婦が2人のお子さんと長年住まわれ、お子さんが2人共独立し、定年を迎えた夕イミングで、家を処分して田舎に帰るために売りに出したという物件で、私の出した条件は「このお風呂が入れ替え可能であれば購入します。風呂釜の柱が抜けないのであれば購入しません」と極めてシンプルなものでした。早速工事業者に見て頂くと、「この柱は何も支えていません。ユニットバスに入れ替えできますよ」と言われたので購入した次第です。結果的には、家賃が16万8000円の借家となり、地代を控除しても16%の利回りを維持する物件となってくれました。最初の入居者が10年以上住み、現在はIT関連のビジネスを行っている3人の若者がシェアをしています。今では少し家賃が下がったものの、地主の方が近隣にその名を轟かせる大地主なので、地代は格安、他に維持費らしきものもかからず大変重宝している物件です。また、一軒家の需要は絶えずあるということを忘れてはいけません。最初は地方I棟買いでよいと思いますが、投資事業を拡大させるフェーズを迎えることになったなら、ポートフォリオの中に一軒家を意識的に組み入れるのもいいと思います。なぜなら、この物件の最初の入居者がそうであったのですが、大型犬を飼っているなど、集合住宅ではどうしても対応できない部分があるからです。介護が必要な親御さんの面倒を見たい方なども然りです。アパートのほうは、北区にあった11坪のアパートで、借地料は1万3442円でした。某信託銀行が信託を受け、管理していたので、境界線の明示や借地料の定め方、地代の請求書の送付などが実にきちんと行われている好感度の高い物件でした。ただ、実は私はこの物件の底地を購入するつもりでいたのです。私も借地物件は良くないと思っていたわけですネ……。一度、底地を購入する意思があることを信託銀行の担当者に伝えると、「地主様は、1年に1物件ずつ売却していこうと考えており、今年はすでに1件売却したので、売却するとしても来年以降になります。また来年お申し出ください」と、お断りの連絡がありました。そして、購入できずにいる間、よくよく考えてみると、地代を払い続けるほうが経済効率がよいことに気づき、購入することを止めました。この考えは未だに変わっていません。どういうことかというと、底地の価格を坪60万円で11坪660万円と仮定したのですが、借地料は年間で16万1304円となります。その金額があれば、40年以上借地料を支払うことができます。660万円あれば、地方ならワンルームマンションを2室購入でき、賃料は管理費を引いても2室で4万円は入ってきます。つまり、4万x12ヶ月×40年=1920万円となり、底地を買うよりも期待値は大幅に高いというわけです。とはいえ、私が底地を購入しなかった理由は、単に金がなかったから……。買うくらいなら、借金の返済にあてるべきだと考えたのです。そして、人間は金が出せないときは、ない知恵を振り絞って色々なことをあれこれと思い悩むもので、そうしている間に先の計算に辿り着き「借地のままでいいじゃないか!」と思いいたったというわけです。とにかくこの時代は、バブルの後始末に時を費やしたというのが、振り返ってみての正直なところです。人生山あり谷あり、楽しいものですネ。

このページの先頭へ