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小規模マンションがかかえる問題

2016年10月24日「月曜日」更新の日記

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一九九八年一二月五日、日本マンション学会東京支部の第九回セミナーで、「小規模マンションをめぐる諸問題」というテーマがとりあげられた。九三年度に建設省が実施した「マンション総合調査」によれば、戸数が二九戸以下の小規模マンションがマンション全体の約一〇%を占めているが、都心に近い世田谷区では約半数におよぶといわれている。新宿区における小規模マンションの比率は、日本高層住宅協会が実施した「首都圏高層住宅全調査」(一九六七年~九三年九月、五階建て以上)によれば、総数五〇〇棟のうち、三〇戸以下のマンションが四七・八%を占めていた。小規模マンションの最大の問題点は、スケールメリットが得にくい点である。共用部分の維持管理費用の一戸あたりの負担が高くなる。たとえば、エレベーター保守料である。より戸数の多いマンションにくらべて自主管理の比率が高く、その割合は築年が古いマンションほど高くなる。三〇戸以下の小規模マンションでは、共川の管理室や集会室が設置されていない場合が多い。このことは、区分所有者の絶対数が少ないこともあり、管理組合の活動にも影響をおよぼす。建物・設備の維持管理もとどこおりがちになる。長期修繕計画の策定がおこなわれておらず、定期的な修繕工事も満足におこなわれていないケースが多い。もう一つ、小規模マンションは、小さいディベロッパー(分譲会社)が分譲しているケースが多く、倒産しているケースも多い。等価交換で建設されたものが多く、旧地権者の所有する住居が占める割合が高い。したがって、賃貸率も高く、事務所などへの利用もおこなわれて雑居化か進行する。このことは、マンション管理にマイナスの状況をつくりだす。マンションが小規模であることは、まとまりやすいというメリ。卜もあるが、管理に支障をきたしてスラム化を進行させる懸念が大きい。

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