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仮住まい意識が家を狭苦しくする。

2017年8月16日「水曜日」更新の日記

2017-08-16の日記のIMAGE
ここで忘れてはならないのは、将来の計画だ。パリもロンドンも、子どもたちが成長するまではこのアパートに住むつもり。ゆくゆくは郊外に小さな別荘でも買ってそこで暮らすか、もっと「小さな」アパートを借りて老後を過ごすつもりだという。一方日本の後輩は、近い将来、もっと広い三LDKに移りたい。できれば子どもが高校に入るころには小さくとも一戸建てを建てたい、というのである。もちろんこれは奥さんの発言で、彼は「うんうん」とうなずくのみである。したがって今の家具の谷間の生活など、それまでの我慢というふうだ。しかしあまりのすさまじさに我慢がならず、先のパリやロンドンの話をしたら、「彼らのアパルトマンには作り付けのクロゼットがあって、階下にはかなり大きなトラックルームがあり、共同ランドリーや乾燥室もあって、しかも暖房だって組み込み式で、そのスペースを必要としないでしょ」と反撃されてしまった。パリの生活はご存知なのだ。そういう生活を知っているなら、なおさら今の住まいを何とかしてみたらどうだろう。そこで、ではいったいあと何年この状況で住むのかと聞いたら、今度は後輩が五年は動けないという。奥さんはやや不満顔だったが、それまでには上の子が小学生となり、もう一人や二人、子どもが増えるかもしれない。ということは、成長期の子どもたちはずっとこの家具の谷間で育つことになる。当然、さらに物も増えるだろう。

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